中華バギーとの付き合い方

15.ボルト・ナット・ワッシャーについて
今さら何を・・・、と言う気がしないでもないのですが、少し話をさせて下さい。
車やバイク、バギーに使われるボルトナットの種類は、主に以下の4種類があります。

 @メートルねじ(並目):写真右です。
  ・M10、とかM24とか、mm サイズで大きさを表します。

 Aメートルねじ(細目):写真左です。
  ・M10、とかM24とか、mm サイズで大きさを表します。
  ・表示は並目と同じですが、並目とはピッチが違っていて、見た目、こちらはピッチ狭くて深さが浅いので、慣れると見分けが付きます。
  ・並目との互換性は全くありません。
  ・車やバイクなど振動でネジが緩む恐れの高い機械に使用されます。
  ・そこら辺の小さなDIYショップには置いてません。ネジの専門店かバイク部品ショップ、通販で手に入れる事が出来ます。残念ながらカーショップでは見たことありません。
  ・スパナが合うのに、ネジが締め込めないという場合は、この「並目・細目」の違いが原因です。
  ・特に小サイズのネジの場合、力まかせにグイグイと締め込む事が出来るの でピッチを壊します。要注意です。

 BCインチねじ:
  ・W3/8、とかW1/2とか、ダイ奈さんはこれです。スパナから何から全部買い足す必要があり ます(笑)。 
  ・こちらもB並目・C細目があります。
  ・ルナとは関係ないので、説明は省略します。

また、ピッチも1.25とか1.5とか色々あります。で、アメリカ産のネジは振動による緩みを防ぐため(とメーカーは言っています。製造精度が荒いとは決して言いません)、雄ねじ・雌ねじがキツキツで、最初から最後までスパナを使わないといけません。このきつさがボルトサイズ・ピッチの違いによるものなのか、意図的なきつさによるものなのか、その判別が難しい事があります・・・汗。

要するに、ボルト・ナットを流用したり「新調」したりする時は、「慎重」にと言いたいわけです。(だらだらと書きやがって!結局ダジャレが言いたかったんかい!)

んで、話が飛んで恐縮ですが、もう一つお伝えしたい情報です。
ボルト・ナットでバカ穴の母材を固定する場合、可能な限りナットを回して締めて下さい。ボルトの方を回すと、ボルトのネジ部分と母材が接触しているためボルトのピッチを舐めて潰してしまう恐れがあります。
また、平ワッシャーには、裏表があります。意図的に作られたものではありませんが、プレスで型押ししてワッシャを製作する際、出来てしまいます。

まな板の上に粘土を置いて、上から包丁で切ると、粘土の上の角は丸く、まな板側は直角に切断されます。これと同じ理屈で、ワッシャには一般的に角が丸い面と角張った面が有ります。

なお、まな板の上に粘土を置いて、それを包丁で切ったりすると、女房に目から火が出るくらい、こっぴどく怒られますので、実際には絶対してはいけません。

で、角の丸い方をマシン本体側に、角張った方をナット側もしくはボルトの頭側にします。(写真左です。この使い方が正解です。)

それとは逆に、ワッシャの角張った方をマシン側にすると、ネジを回したときにワッシャが共回りして、その角でマシンを傷つけたり、塗料を剥いでしまって、そこから錆が進行します。(写真右です。この使い方は間違いです。)

スプリングワッシャも同様の配慮が必要です。
スプリングワッシャを使用する際には、必ず平ワッシャをマシン側に付けて下さい。そうしないとスプリングワッシャの切れ目で、平ワッシャ以上にマシンを傷つけることになります。

マシンに対して優しくタッチするのは、女性と接する時と、全く同じだと言うことですね。
んで、これはダイ奈さん(ハーレー・ダビッドソン)のフットペグに使われている特殊な形をしているスプリングワッシャです。こいつは1万キロも走らないのに、割れてしまいます。で、こいつが無いと、走行中ダイ奈さんの振動で、無負荷のペグがカチャカチャと楽しそうに踊ります。(笑)

ハイウェイペグ、メインペグ、パッセンジャーペグの両足分で計6枚が必要ですが、正規代理店では1枚640円、6枚で3,840円です。

たかが、ワッシャのくせに約4,000円です。アホみたいな値段です。しかも購入時点で既に錆びています。あきれて笑うしか有りません。これがアメリカンクオリティです。親方日の丸の商売です。(ってか、アメリカだから「日の丸」ぢゃぁね〜っし!)

これに比べたら、コストパフォーマンスが優れている分、中華クオリティの勝利です。

このスプリングワッシャですが、最近、ネット通販で1枚150円で売られているのを発見しました。たぶん正規品では無いと思いますが、品質はそっちの方が高いと思います。錆びもないでしょう。

私が「日本品質を海外製品に求めてはいけない」主張する理由のひとつがこんな話です。こんなのと20年も付き合っていると、もう怖いものナシです。
ブレーキペダルを新設するのに色々と加工しました。@がM16mmのナットです、これにサンダーで切れ目を入れて、割ピン用スリットを作ったのがDのナットです。

Cはブレーキペダルです。取り付け穴の直径が15mmでしたので、M16mmのボルトのネジを削って、シャフトとしました。それがBです。雄ねじの機能は残してあります。また、穴を開けて割りピンが通るようにしています。

Aは、ブレーキペダルとブレーキのオイルシリンダとの連結ピンが付属していなかったので、適当なボルトを流用します。これも穴を開けて割りピンを通します。(写真では針金を通してあります)
Eがフットブレーキを取り付けるステーです。70円のL型ステーを加工して作っています。
Bは上の写真と同じセンターボルトで、ここにブレーキペダルCを差し込みます。

Fは、上記@のナットをサンダーで二つにスライスして作ったナットです。ひとつはEとCの間で適切な間隔を保つためのスペーサの役割。もうひとつは緩み止め用のロックナット(ダブルナット)として使います。自由度を上げるため、二枚の厚さはわざと変えています。製作ミスではありません。(笑)

なお、最初はDで加工したように、割ピンを通してブレーキペダルのボルトとナットを固定するつもりだったのですが、割ピンは、洗車の時に怪我をする恐れがあるんで、なるべくなら使いたくない。んで、ダブルナットに設計変更です。ホント、行き当たりばったりの酔っぱらいオタクです。

これらの加工は、ほとんどが安物の電気ドリル、電気サンダー、それと百均で買ったドリルビットなどで行っています。かなり貧乏なDIYですが、コツさえ分かればその方が経済的で、女房に怒られる頻度も縮減できます。(穴あけ等のコツは、こちらをご参照下さい。)
バイクなんかによう使われる細目ネジです。どちらも同じサイズです。
左の黒いヤツが近所のデッカイホームセンターで購入したヤツ。200円です。
右の銀色が、自宅から20kmほど離れた所にある、ネジ専門店「馬場喜造商店」さんで購入したヤツ。ボルトとナットで47円18銭です。合計金額で「銭」は切り捨てみたいです(笑)。
ホームセンターの1/4以下の値段でゲット出来ます。

馬場喜造商店」さんは、福岡・JR博多駅から徒歩10分の所にあります。世界中のありとあらゆるネジがあるそうです。私はネジで困ったらここに行きます。店員さんも価格も良心的で、ネジ1本でも嫌な顔ひとつせず、にこやかに対応してくれます。

ただ、ネジ自体は安くても、交通費を考えるとネジ1本500円とか言うことにもなりかねないので、ホームセンターと棲み分けしてます。

以上、どうでもいい、四方山話でした。(笑)

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