中華バギーとの付き合い方

18.デファレンシャル・シャフトの取り外し
酔っぱらって落札したスイングアームとデファレンシャルシャフトのサイズが、ルナ本体と全く合わないので、改造します。

特にリアブレーキキャリパーの取り付け穴を広げる必要があるので、デフを取り外します。

まずはインナーシャフト(?)を抜く訳ですが、その方法は「ATV デフ 分解」と検索すれば、私のHPなんか足元にも及ばない立派なデータをゲットできますので、その部分は割愛します。

んで、私は他のHPの管理者さんが書かれていない部分だけをピックアップして紹介しますね。
まず、タイヤ取り付けるフランジを外した後、オイルシールを外す訳です。

他のHPの管理者さんは、効率的に「マイナスドライバーでグリグリと外せ。」と紹介されています。で、やってみましたが、力加減が分かりません。

偶然手持ちのプーラーがありましたので、そのひっかき部分を外して、即席のフック(写真の黒い部分です)を作りました。
これで、簡単に外せます。

プーラー本体が無くても、以下に紹介します「ミニジャッキ:通称ジャッ君」から応用すれば、「プーラーもどき」を200〜300円で作れると思います。
スナップリングは、ラジオペンチを使えば簡単に外せます。
これが、ミニジャッキ(通称ジャッ君)です。左からジャッ君A、ジャッ君B、ジャッ君Cです。・・・間違えました。左からジャッ君A、ジャッ君C、ジャッ君Bです。(どれも同じだろ!ってか、工具にまで名前をつけんじゃね〜よ!このオタク野郎!)

何てことはない、ただのボルトとナットです。特徴はナットが通常より長いこと。

ホームセンターで50円前後で売っています。サイズ(太さや長さ)も色々あります。

赤く色づけしている理由は、部品ではなく、工具であることを自分に言い聞かせるためです。最近ボケが進行してきたため、こいつらを部品として流用したのを忘れて、「ジャッ君がいない!紛失した、逃げた!」と思う自分が、情けないからです。
で、ジャッ君達を、シャフトとフランジの間に入れて、インナーシャフトを抜きます。他のHPの管理者さんは、プラスチックハンマーを使って、フランジ部分を「シャフトが抜けるまで、ただひたすらガンガンと叩け〜!」とおっしゃっていますが、私はマシンをハンマーで叩くようなかわいそうな事は出来ません。(笑)

ってか、皆さんは、ハンマーで叩いても叩いても、抜けない場合に、この方法を試して下さい。必ず抜けます。きつかったらジャッ君の本数を増やしていくだけのことです。

なお、ジャッ君を3本以上使用する場合は、インナーシャフトとジャッ君の間に厚紙を入れ適切なスペースを確保して、かつ、全体を一体化させるため、赤い部分を3本一緒にビニールテープでぐるぐる巻きにして下さい。(スパナが噛むスペースは確保して)

そうしないと、ジャッ君Aががんばると、ジャッ君B、Cは仕事をさぼって、ポロッと落っこちます。ジャッ君を一体化させないで使えるのは最大2本までです。

ってか、今回はその2本で抜くことが出来ました。

上で紹介しました、オイルシールを外すプーラーも、逆の発想で考えれば、簡単に作れますね。あったら便利です。暇なときに作ってみてはいかがでしょうか。

最後に、赤丸@のボルトを抜きます。こいつは、スナップリングが何らかの理由で外れた場合、インナーシャフトの最終的な脱落防止対策のようです。

赤丸Aのフランジに、このボルトが引っかかって、インナーシャフトが脱落しない仕組みになっているようです。ですから、このボルトを外さないとインナーシャフトは抜けません。ここまで考えてくれる中華クオリティは、アメリカに優ると思います。
【2011年6月8日加筆】
「ジャッ君A,B,Cを使っても、シャフトが抜けなかったよ〜!このペテン師野郎!」(←いや、そこまでは言われてないから!)という苦情が、掲示板に多数(いや、2件だけだから)アップされています。

こいつらを手なずけるのは、なかなか大変だとは思います。A君が仕事すると、B,C君は遊ぶし、逃げるし。。。

ということで、新しく考案しました。
「スーパー・ジャッ君」又は「ウルトラ・ジャッ君」又は「ジャッ君U」又は「ウルトラ・プーラー君」・・・なんて名前にしようか迷っています。(名前はどうでもイイから、写真をアップしろよ!)

【2011年6月11日加筆】
これが、悩みに悩んで命名した、シャフト抜き工具「スーパーウルトラミラクルジャッ君」です。

 (って、こりゃオメェ〜、後輪のタイヤのフランジだべ・・・。こりゃ工具じゃなくって、部品っちゅうだよ。赤かよ!赤に塗りゃ部品が工具になるんかよ!)

本当は、別なプーラーを製作しようと妄想(笑)していたのですが、ルナの後ろ足をツラツラと眺めていたら、「あ、こいつでいけるな」と閃いた次第です。
ジャッ君で外したのは、ブレーキ側のシャフトでしたんで、今回はスプロケ側のシャフトを抜きます。

まずは、上記のオイルシールやスナップリングを外した後、シャフトパイプ内に潤滑剤をスプレーします。こんな時はCRCなどの「潤滑剤」より、液状潤滑剤にグリス成分を含んだ「グリススプレー」の方がイイような気がします。(あくまで私の感覚的な話です)
今回使ったのは、ホームセンターで198円で売っていたグリススプレーです。
んで「スーパーウルトラミラクルジャッ君(タイヤフランジ)」を反対に差し込み、ナットを取り付けます。これで準備OK。
ポイントは「
フランジを逆に取り付ける」と言うこと。
後は、このナット(赤○)をスパナでグイグイと締め付けます。フランジ面がシャフトパイプと接触して、ナットを締めることによりシャフトに引っ張り力が生じます。ただし、最大引きシロは1cm未満しかありません。

反力は、
 @反対側のタイヤを接地させる。
 Aリアブレーキをかけロックさせる。
 Bパイプレンチを使う。
などが考えられます。私の場合Bで作業しました。堅くてスパナが回らなくなったら、その堅いままの状態で、更にハンマーを使ってシャフトが抜ける方向にフランジを叩きます。
すると、またナットが回るようになります。
「スーパーウルトラミラクルジャッ君」に抜きシロが無くなったら、「せっかくここまで抜けたのに、もったいない!悔しいぞぉ!」と思われるかもしれませんが、一度ハンマーを使って、シャフト(ベアリング:緑○内)を元に戻します。(写真のとこまでベアリングが抜けたら、もう戻す必要は無いのですが、途中の写真を取り忘れました)
上記作業を2〜3回繰り返して、潤滑剤を染み渡らせます。
いよいよ抜きシロが無くなったら、適当にスペーサーを噛ませます。今回はフロントアライメントの改造に使った建築用建材金物(写真の銀色の金物)の切れっ端を使いましたが、上記作業を多めに繰り返して、最後はハンマーで抜けば、このスペーサーを使った作業は不必要かもしれません。
で、今回使用した工具達です。特殊工具はありません。(強いて言えばパイプレンチかな:笑)

意味もなくシャフトを外したので、ここでタイヤ前後輪を入れ替えました。前輪が4分山、後輪が9分山です。150kmしか走っていないのに、もうローテションをするとは夢にも思っていませんでした。極端なトーアウトで走っていたため、前輪が異常摩耗したせいです。

inserted by FC2 system