中華バギーとの付き合い方

【8-02.スイングアームの取り替え】
今のスイングアームでも、全く何の問題も無いのですが、先日寝酒を飲みながらネットオークションで遊んでいたら、ロングスイングアーム(デフ付き)を落札してしまいました。

酔っぱらっていたのでサイズ・仕様は未確認です。で、届いたのを見たら、まったく合う様相が見られません。(笑)

1.スイングアームの取り付け幅が1.3倍あります。全くはまりません。
2.アームがあまりにも長すぎて、サスペンションの取り付けステーまで、サスが届きません。
3.ディスクブレーキキャリパーの取り付け穴のピッチが合いません。

要するに、全く、何も合うところがないという事です。
が、ここは、大人の 男のおもちゃ!おもしろがる所です。(笑)
で、まずはスプロケットのセンターの印をフレームに落とします。これでエンジンを下ろしても迷いません。

何はさておき、このスプロケットのセンターが、リアスプロケットのセンターと合っていないとチェーンが外れやすくなります。
これによって、タイヤ左右の、はみ出しのアンバランスが出たとしても、短い方のタイヤフランジとホイールとの間ににスペーサーを入れれば大丈夫ですから、気にしない、気にしない。

写真の黄色い線がスプロケットセンターです。
で、こんな感じです。黄色い線が、エンジン側スプロケットと、リアスプロケットを結んだものです。
と、言うことで、まずはアームをサンダーで切断して、取り付け幅を合わせます。何回も言うようですが、中心軸は後輪のタイヤ幅の中心ではなく、チェーンスプロケットが直線になるよう切断します。
片方のアームを切断すると、スプロケットセンターが3mm程度の誤差で合いましたので、もう片方のアームは切らない事にしました。3mmの不具合でチェーンが外れるようなら、リアスプロケットにワッシャーでも咬ませて調整します。が、たぶん大丈夫なので、とりあえず放置します。
これが今回、熔接するパーツです。1個70円くらい。同じ仕様の日本製は200円ぐらいします。私の場合、本体が中華製ですので、この金具も中華製としました。中華ブランドで統一します。

決して、お小遣いが無い訳では有りません。本当です!お金は有るんです!中華ブランドで統一したいだけなんですって!(はいはい、分かりました。貧乏なんですね!)

下二つが、サスペンションを取り付けるステー。上2つが、切断箇所を念のために補強するステーです。

L型のステーを適当な長さに切って、溶接して、サスペンション取り付けステーのできあがりです。厚さ3.2mm、穴径M10mmです。これも百均のドリルビット(一本33円のドリルです)で開きますよ〜。
これが私が愛用している家庭用溶接機(100V仕様)です。三年ほど前のお正月に、ホームセンターの1万円の福袋に入っていました。他に溶接棒やらなんやらが入っていたので、たぶん本体価格は7000円ぐらいでゲットしたことになります。

よく「100V溶接機は使い物にならない」と言う話を聞きますが、コツさえつかめれば、十中八九アークをスタートさせることが出来ます。運棒は個人の技量の問題ですので、練習するしか有りませんが。。。

実際のことろ、私もこの運棒がうまく出来ません。街の構造物の鉄骨で、ウロコ模様のきれいな熔接の仕上がりに出会ったりすると、指でその表面を優しくなぞりながら、数分間、うっとりと恍惚状態です。(こらこら!!)

100V溶接機をうまく使いこなすコツは、こちらをご覧下さい。。
緑の線が切断した場所、黄色の枠がサスペンションの取り付けステーです。熔接台を持ってないので、コンクリートブロックの上で熔接しています。

赤枠はブリッジパイプの本体部分を一度熔接して、その上に切断して出来た、5cmほどの余ったパイプを2つ割りにして、ギブスとして重ねて熔接しました。写真はまだ熔接の途中です。

しっかし、へたくそな熔接です。が、気に入らなければサンダーで削っては付け、削っては付け・・・、を繰り返せばいいだけの話です。

さすれば、いつかは絶対熔着させることが出来ます。
気の長い話ですが・・・。
切り取りで出来たスイングアームの穴の部分は、グールガンでふさぎます。ホットボンドと呼ばれる接着剤ですが、金属には付きませんので、冷えて固まったら、取り外して別の接着剤で改めてくっつけます。固まった後、ナイフを使って表面を滑らかに成型します。

グルーガン先端の赤い部分から2時の方向にL型アングルの補強材が見えます。裏側も同様にL型アングルをくっつけて補強します。

まあ、「ここまで補強しなくても・・・」とは思ったのですが、熔接の自信の無さの表れだと理解して下さい。(笑)
これで、ダートレースに出ても耐久性は十分です。(若い頃はモトクロスレースに出ていましたが、今は、体力も反射神経も鈍ってしまっているので、そんな無茶はしません。安全第一です)
できあがったスイングアームです。これだけ見ると、写真下側のアームに段差があって、少し不格好かなと思いましたが、まあ、取り付ければ全体に隠されて気にはならないでしょう。(笑)
サスペンションの取り付けステーです。左から2つが、最初から付いているステーで、一番右が今回増設したステーです。写真では分かりにくいのですが、さすが素人仕事です。表面がでこぼこしています。まあ熔着しているので、ヨシとします。
スイングアームの塗装が乾くまで暇だったんで、ホイールフランジを塗装しました。

別に塗装しなくても問題は無いのですが、錆び防止と、何となくクールかな?と言うことで・・・。(笑)
これが、私が常用しているアクリルスプレーです。近所のホームセンターで税込み195円です。

うまく塗装するコツも色々ありますが、特に今の時期(寒い時期)は、スプレー缶をお湯に入れ、5分ほど温めるといいみたいです。
内圧が上がって塗料の霧の粒子が細かくなります。私は、特に仕上げに使う「クリア」を吹く時は、夏でも温めて使います。

缶の注意書きには「爆発する恐れがあるから、温めてはいけない」と書いてあったりしますが、ここ20年、何十回もお湯で温めていますが、爆発したことはありません。(笑)
(試される方は、自己責任でお願いします。愚生およびルナは、一切その責任は負いません)

しかし、女房からのお小遣いが少ない自分には、この値段は重宝しています。以前はラッカースプレーでもこの価格では手に入れることが出来ませんでした。

ラッカースプレーはご存じの通り、ガソリンがかかると情けないぐらいに色が落ちます。マシンの塗装はアクリルスプレーに限りますね〜。
こちらがスイングアーム取り替え前の可愛いルナです。この脚でも良かったのですが、少〜し鼻についたのは、デフが無いため、まっすぐ走ろうとする性格が強すぎることでした。若い娘には良くあることです。
こちらが、スイングアーム取り替え後です。後ろ足の赤いソックスが魅力的です。前足と言いますか、手袋も赤をプレゼントする予定です。

女房に言わせると「何?、赤は分かるけど、どこがどう変わったの?」だそうです。冷たい一言です。

皆さんは、サスペンションとリアタイヤの間隔を見ていただければ一目瞭然、ご理解いただけますよね。

ちっこくてかわいいルナから、美脚になって、大人の女に一歩近づきました。(そう思っているのは、オメ〜だけだって!)
余談ですが、最初から、サスペンションを取り付けるステーが2個装備されていたのですが(後ろの二つですね)、そのセンター軸がスイングアームを繋いでいるブリッジパイプのセンターと大きくずれて設計されています。(赤線がサスペンション軸、黄線がブリッジセンター軸ですね)

これだと、ステーの溶接部分にもろに曲げ応力が加わるわけですが、なんでわざわざそんな設計にするのか分かりません。よっぽど溶接技術に自信があるものと思われます。

私は、溶接に自信がないので、ブリッジパイプのセンターに荷重が加わるよう加工しました。これなら熔接部分には、ほとんど曲げ応力は加わらないと思います。
スイングアームが長くなった分、テコの原理で言う所の「支点・作用点・反力点」のバランスも変わったので、サスペンションのセッティングは、最も堅い位置に変更しました。

が、これでもフニャフニャで、腰の弱いセッティングです。

元より、ショックアブソーバーもほとんど機能しておらず、バネの反動がビョンビヨンといつまでも減衰しないので(笑)、女房にお金をもらったら、取り替える事にします。

inserted by FC2 system